【繊維業界の仕事】求人の探し方や待遇なども徹底解説!

【繊維業界の仕事】求人の探し方や待遇なども徹底解説!

「繊維業界」と聞いてもあまりピンとこないとか、何をする職種なのかよく分からない…という方も多いかもしれません。しかし実のところ、繊維業界は私たち人の暮らしに欠かせない「衣食住」のうち、「衣」や「住」を支えるのに不可欠な仕事なのです。日本の繊維業界は、特に衣料品関連は中国の産業が拡大したこともあり、落ち込みを見せていますが、その一方で高い技術を駆使した新たな繊維産業に力を入れ、海外に向けた事業を拡大している企業が増えてきているようです。

繊維業界の特徴について知ろう

Colorful reels of threads background

繊維業界では、その名のごとく“繊維”を取り扱って、開発や製造を行なっています。繊維の中には綿花、羊毛、絹、麻のような天然素材の繊維もあれば、ナイロンやポリエステル、アクリル、ビニロン、テトロンといった合成繊維もあります。

それらの“繊維”は、私たちが身につける衣服に使われたり、樹脂やフィルム、化学製品であったり、自動車の部品に至るまでさまざまな分野で用いられています。さらに技術の進歩により近年注目されているのが、「高機能繊維」とか「炭素繊維」と呼ばれる繊維です。

「高機能繊維」の中にはたとえば、「アラミド繊維」や「高機能ポリエステル」「高機能ポリエチレン」「PEN繊維」などがあり、性能や機能性の高い繊維の特徴を生かして、自動車のシートやタイヤ、ブレーキ、または消防服などで使用されています。

さらに「炭素繊維」も、航空機や自動車、建築材料など多方面で使われています。

繊維業界の仕事の種類について

繊維業界の仕事は、衣料品だけにとどまらず、自動車や住宅などさまざまな分野で使用されていることを知ると、私たちの暮らしに欠かせない仕事をしている業界であると言えます。

その繊維業界はさまざまな分野で成り立っており、いろいろな内容に分かれて業務が行われています。では具体的に、繊維業界の仕事内容や種類にはどんなものがあるのか、一つずつ取り上げていきたいと思います。

研究開発・生産技術部門

Health care researchers working in life science laboratory. Young female research scientist and senior male supervisor preparing and analyzing microscope slides in research lab.

製品に使用する素材や部材の研究や実験を行い、解析内容を元に高性能かつ安全基準を満たした製品の開発に携わります。時代の流れやトレンド、さらに顧客のニーズに応えるべく、日々品質の改善や改良を加えながら、新たな技術を生み出していくのがおもな仕事です。

商品開発部門

その名の通り、商品の開発を手がけるのがこの部門の仕事になります。自動車や電機メーカーと連携を図りながら、顧客が求めるニーズにかなった製品を開発していきます。

中国など外国企業がどんどん出てきて、価格の安い製品を提供するようになっています。価格競争やユーザー獲得に向けての競争がますます激化する中で、アイディアを商品としてカタチにしていける、繊維業界の仕事の中でも特に人気の高い職種となっています。

エンジニアリング部門

実際に製品を生産している工場で使用されている、機械設備の設計や改善、保守などを担当する部門です。安心安全の製品を作り出すうえで、このエンジニアリング部門は非常に重要な役割を果たしています。

営業・販売部門

開発研究し、形になった製品をさまざまな企業やメーカー、ユーザーに売り込んでいくのが営業・販売部門の大切な仕事内容です。

より多くの企業やメーカーに自社製品の提案を行い、会社の利益につなげていく役目を担っています。ですから自社製品の良さを知ってもらうための提案力や、人と上手に接するコミュニケーション能力や交渉力のスキルが大切になります。

さらにユーザーが求めているニーズを聞き出し、それを研究開発部門にフィードバックすることで、さらにより良い製品を生み出していけるようになります。そのため営業は、コミュニケーション力はもちろんのこと、プレゼンテーション力やマーケティング力を有してる人に向いているといえるでしょう。

その他

上記で取り上げた4種類の仕事は繊維業界内の特徴となる職種ですが、これ以外にもどの企業にも共通している職種があります。

たとえば、事業戦略の企画や立案を行う「経営企画」や、人事の採用や評価、育成を担当する「人事部」、庶務や法務といった一般事務作業を担う「総務部」、さらには財務関係を担当する「経理財務部」などが挙げられます。

繊維業界のおもな企業ランキング

では次に、繊維業界の中でも特によく知られている大手の企業を、売上高やシェアを元にランキング形式でご紹介していきたいと思います。転職や就職を考える際の参考になさってみて下さい☆

第1位:東レ株式会社

東レ株式会社

www.toray.co.jp

東レの本社は東京都中央区にありますが、他にも大阪や名古屋、北陸、九州、東北、中国・四国にそれぞれ支店を置いており、大規模に事業を展開しています。

さまざまな事業展開の一つに繊維部門があります。ナイロン、ポリエステル、アクリルなどの糸・綿・紡績糸や織編物、不織物、人工皮革、アパレル製品などの製造や加工、販売を手掛けています。

また機能化成品や炭素繊維を使用した製品の製造も行なっています。

第2位:帝人株式会社

帝人株式会社

www.teijin.co.jp

「テイジン」は、東京都千代田区に本社がある企業で、アラミド繊維や炭素繊維といった高機能繊維を取り扱うマテリアル事業や、繊維製品の生産をおもに事業として展開しています。

テイジンでは高機能の繊維を使用して、ブレーキ用摩擦材やタイヤ補強材、消防服、さらには防護・防弾製品、光ファイバーケーブル補強材、ゴム補強材、土木資材や耐熱用フィルターなど、さまざまな用途の製品を作り出しています。

他にも自動車の部品や航空機の構造材であったり、大型仮設テント、断熱フィルム、防ダニ防じんの布団カバーといった、付加価値を付けたさまざまな商品を生み出しています。

第3位:住江織物株式会社

住江織物株式会社

suminoe.jp

「住江織物」は大阪市中央区に本社があり、明治16年に創業された歴史のある企業です。特にカーテンやカーペット、ラグマット、壁紙やふすま紙といったインテリア内装において多様なライフスタイルの提案を行い、製品を生み出しています。

その中でも2011年に開発された、水平循環型リサイクルタイルカーペット「ECOS」は、世界でも類を見ない再生材料比率83%という、環境に配慮した高い水準をもつ技術として高い評価を得ています。

他にも自動車や鉄道、バス、船舶、航空機の内装材や機能性資材、美術工芸織物など、多岐にわたった事業を展開しています。

第4位:倉敷紡績株式会社

倉敷紡績株式会社

www.kurabo.co.jp

「クラボウ」として知られる倉敷紡績は、大阪が本社、東京に支社を置く企業です。

繊維事業においては、紡績や織布、染色、加工の独自の技術を持ち、綿やウール、麻といった天然繊維を元に、たくさんの高機能かつ高感度な繊維製品を生み出しています。

特にユニフォームやデニム、カジュアルの厚手素材では業界屈指の技術と地位を確立しています。

防炎性に優れたものや軽くて柔らかく保湿性に優れた製品、シワ形状コントロール素材製品、特定のウィルスや細菌、真菌の増殖を抑えたものなど、付加価値の高い高性能な製品の開発が有名です。

第5位:東洋紡株式会社

東洋紡株式会社

www.toyobo.co.jp

大正3年に設立された「東洋紡」は、大阪の本社を始めとして、東京や名古屋にも支社を置き、手広く事業を展開する老舗の繊維メーカーです。

主な事業内容は、フィルム・機能樹脂、産業マテリアル、ヘルスケア、衣料繊維製品の製造や加工、販売となっています。

たとえばその中には、包装用または工業用フィルム、自動車用繊維資材、スーパー繊維、機能フィルター、不織布などがあります。衣料繊維では、高機能材料や、衣料テキスタイル、衣料ファイバーなどが製品として作られています。

繊維業界の平均年収を知りたい

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繊維業界で働く人の平均年収はどれくらいでしょうか。企業の規模や仕事の年数、キャリアによって変動はあるものの、およその平均は「500万円~550万円前後」と言われています。

繊維業界は古くから続いている企業もありますし、メーカーの数もたくさんあります。大手の繊維産業の方がそれだけ手広く事業も展開していますし、新たな事業にも取り組んでいることもあり、中小企業よりも平均年収も高くなるでしょう。

繊維業界はおもに大学卒の人が優遇して採用されている傾向にあるようです。初任給も学歴によって変動があり、大卒で20万円~25万円前後の初任給と言われています。

一般的なサラリーマンの平均年収が約410万円程度と言われていますから、それと比較すると低い年収ではないと言えるでしょう。

繊維業界の平均年収

・第1位:ダイワボウホールディングス→783万円 ・第2位:日清紡ホールディングス→764万円 ・第3位:帝人株式会社→715万円 ・第4位:日東紡績→699万円 ・第5位:東レ株式会社→681万円 ・第6位:株式会社クラレ→671万円 ・第7位:帝国繊維株式会社→642万円 ・第8位:芦森工業→640万円 ・第9位:東洋紡株式会社→625万円 ・第10位:富士紡ホールディングス→609万円

という順番になっています。必ずしも売上高の高い企業が年収も高いというわけではなさそうですね。

年収だけが転職する際の決め手となるわけではありませんが、自身のライフ設計に合った仕事を選ぶ上で収入も大切になってくるとは思うので、ぜひ参考にしてみてください☆

繊維業界で働くのに資格は必要?

繊維業界で働くのに絶対に持っていなければいけない、という資格やスキルは特にありません。

繊維業界の中でも技術系の部門での募集の場合だと、理工系の学部や学科を出ていて、電気や電子、化学、機械に関する知識を持っている人が優遇されるということはあるようですが、これも絶対ではないようです。

繊維業界で働きながら、自分の配属先や今後のキャリアを見据えて、合った方が役立つと思われる資格やスキルを習得していくので十分でしょう。

では繊維業界で働く上で、これを持っていたらスキルアップやキャリアアップにつながるかも、と思われる役立つ資格をいくつかご紹介したいと思います。

語学力(一例:TOEIC600~750点以上)

Toeic word on wooden cubes. Toeic concept

どの業界もそうですが、国内だけの生産や事業展開だけでは収益や将来性を見込めないため、近年ほとんどの繊維メーカーは、グローバルに事業を展開しています。

海外での仕事をする可能性を考えると、英語がおもなコミュニケーションツールとなるでしょうから、ビジネス会話ができる程度の英語力を身につけておくことは必須といえるかもしれません。

TES繊維製品品質管理士

この資格は日本衣料管理協会によるもので、繊維製品の品質や性能の向上を図るスペシャリストになるのに役立ちます。TES資格を持っていると、顧客や取引先、メーカーに対して技術や品質の安心感を与えることができます。

人材の高度化あるいは専門化の手段として、最も信頼性の高い制度として評価を受けており、商談や交渉の際にもこの資格を持っていることは有利に働きます。特に営業職で働く人は持っていると良いでしょう。

危険物取扱者

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有機溶剤を取り扱う合繊系の企業で働く場合に、「危険物取扱者」資格が必要になる事があります。

フォークリフト免許

工場で製品の生産に携わる人やエンジニアリング部門の人は、フォークリフトの免許資格を持っていると作業に役立つ事があるかもしれません。

繊維業界の転職事情

近年は人々の働き方にも変化が生じ、ずっと同じ業界や企業で働き続けるよりも、異業界や別会社へ転職する人のほうが増えてきているようです。また、そのことが個々のキャリアアップや将来性に有利に働く場合もあります。

だからといってどの業界に転職しても同じ待遇を期待できるわけではなく、将来性を見込めるわけでもありません。では繊維業界はどうでしょうか。転職しても良い業界でしょうか。

最初でも取り上げたように、衣料品関連の従来の繊維産業は、海外の格安商品の輸入が増えたこともあって売り上げは伸び悩み、縮小傾向にあります。その代わりに、アラミド繊維や炭素繊維といった「高機能繊維」を用いた新たな産業の方での成長が見込まれています。

ですから将来性や安定を見込みたいならば、従来型の繊維や衣料製品だけを取り扱う企業ではなく、高性能な技術を駆使した新たな分野での事業や、海外に向けたグローバルな産業に力を入れている企業に転職したほうが安心だといえるでしょう。

また繊維業界といっても、技術系、事務職系、営業職系と分かれるので、どの職種がいいかをあらかじめ決めた上で会社を絞り込んでいくことをお勧めしたいと思います。

繊維業界はこんな人に向いている

モノを作ることが好き

私たちの暮らしに必要な「衣」や「住」に関係したモノづくりに携わり、陰で社会を支えていけるやりがいのある仕事です。モノを作り出して形にしていくのが好きだという人に向いているでしょう。

新しいことにチャレンジしたい

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繊維業界では、未来を見据えた最先端の技術や素材の開発に携わっています。現状維持ではなく、どんどん新しい技術を生み出すことに興味がある人に合っている仕事といえそうです。

グローバルに働きたい

Global business concept. Silhouette of business people.

大手の繊維業界であればほとんどが、海外での事業をすでに行なっています。世界を相手にグローバルに働きたいと思っている人に向いているでしょう。

繊維業界の求人の探し方

転職活動には時間やエネルギーが求められます。繊維業界のこの職種で働きたい!とたとえ決めたとしても、あまりにたくさんの企業が存在しますし、その企業によって待遇も働き方も、仕事内容にも違いがあるため、求人を絞っていくのはなかなか難しい場合があります。

求人を探すのに、どうせだったら効率よくなるべく早い期間で、しかも自分の希望する条件を叶えてくれる就職先を見つけられたら良いですよね。

最近では求人情報誌を見たり、ハローワークにわざわざ行かなくても、ネットでいつでも見たい時に気軽に求人を探せるようになったので、それだけでもかなりの時間短縮やエネルギー保存になります。

その中でも特におすすめなのは「転職サービスの活用」です。

転職サービス

Real Estate: Confident Agent With Home Sellers Behind

求人サイト型と呼ばれるものと、「エージェント型」と呼ばれるサービスが存在します。

求人サイト型

ネットに掲載されている求人情報を見て、自分で企業に応募し面接を受ける方法です。

そこまで転職を急いではいなくて、とりあえず情報だけ集めておきたい人や、自分のやりやすい方法で転職活動をしたい人、働きたい職種や業界が決まっている人には、この「求人サイト型」は手軽で便利なのでおすすめです。

しかし、転職が成功したという経験者のほとんどは、「エージェント型」を利用して転職した人が多いです。

「エージェント型」は転職のプロであるキャリアアドバイザーが個々に付いてくれて、さまざまな細やかなサービスやサポートをしてくれます。

求職者から得た情報を元に、その人に合ったベストな求人を探してくれます。それだけにとどまらず、書類の添削の仕方や面接対策もしてもらえます。

転職経験は初めてだという人や未経験の業界にチャレンジしたい人、今の仕事とのスケジュール調整を一人ではこなしきれないという人には特におすすめです。

「求人サイト型」にしても「エージェント型」にしても、どちらも無料で利用できるのが大きなメリットの一つです。繊維業界に強い転職サービスもありますから、こうしたサービスも上手に活用しながら求人探しをしていくことをお勧めしたいと思います。

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