自己都合退職だと失業保険ってどうなるの?損せず受け取る方法!

自己都合退職だと失業保険ってどうなるの?損せず受け取る方法!

失業保険とは、雇用保険加入者が仕事を辞めた場合に、政府から一定期間支給されるお金のことです。自己都合で退職した場合、失業保険はどうなるのでしょうか?今回は失業保険について解説するとともに、自己都合退職した場合に損せずに受け取る方法をまとめました!

失業保険とは?

失業保険で損しない

失業保険とは、仕事を辞めた人が政府から一定期間支給されるお金のことです。正式名称は「雇用保険の基本手当」となっています。失業者にお金を支給することで、求職者が求職活動に専念することができるようサポートすることが目的となっています。ですから、もう一度働くことを希望している人だけに支給されます。逆を言うなら、働く意思がない人や専業主婦になる予定の人、これから企業を起こそうとしている人には支給されません。

「自己都合退職」と「会社都合退職」

退職には大きく分けて2種類、自己都合退職と会社都合退職があります。自己都合退職とは、労働者が何らかの理由で自ら希望して、今まで勤めてきた会社を辞めることを意味しています。自己都合退職の理由としてよくあるのは、転職、結婚、妊娠、出産、家族の介護などがあります。これ以外にも会社でトラブルを起こし、懲戒免職になった場合も自己都合退職になります。一方、会社の経営破綻や、リストラなどによりやむを得ずに退職することになった場合は、会社都合退職と言います。このようにこのどちらの退職に該当するかによって失業保険の金額、期間、受給開始日などが大きく変わってきます。今回は、自己都合退職に絞って、損せずに失業保険を受け取る方法についてみてみましょう。

自己都合退職でもらうことができる失業保険の総額とは?

失業保険をもらうための条件に若干の差がありますが、自己都合退職でも失業保険をもらうことはできます。失業手当の総額は、雇用保険の加入期間と、今までの賃金で計算されるので一人ひとりの支給額は異なってきます。では、失業保険が給付される期間とその金額をみてみましょう。

自己都合退職の失業保険の給付開始日

自己都合退職の場合、離職後ハローワークへ行き、受給資格者であることの手続きをし、7日間待機する必要があります。この期間を「待機期間」と言います。待機期間に本人が失業状態であるかどうかの確認が国でなされます。その後、自己都合退職の場合は、給付されるまでさらに3ヶ月間待つ必要があります。一方、会社都合退職の場合は、待機期間終了後すぐ、給付が開始します。

自己都合退職の失業保険の給付期間

失業保険の給付期間は、雇用保険の加入期間が大きく関係してきます。雇用保険の加入期間が10年未満の場合の給付期間は90日間、雇用保険の加入期間が10年〜20年の場合の給付期間は120日間、雇用保険の加入期間が20年以上の場合の給付期間は150日間となっています。

失業保険の給付額

失業手当は、賃金日額が基準となり計算されます。つまり、「退職前6ヶ月間の給料の総額÷180日=賃金日額」という計算式になります。これには、ボーナスは含まれませんが、残業代と手当は含まれて計算されます。算出された賃金日額に対して、年齢や収入などの条件が割合に乗じるので、45%〜80%相当の額が1日の賃金日額の手当となります。

雇用保険に半年しか加入していない場合

雇用保険に半年しか加入していない場合は、基本的に失業保険の給付はされないことになっています。自己都合退職の場合は、雇用保険に1年以上加入していなければ、失業保険の給付を受けることはできません。しかし、特定理由離職者に該当するなら、半年の加入で給付金を受け取ることができます。ですから、自分が特定理由離職者に該当するかどうかを確かめることは大切です。

特定理由離職者とは?

自己都合退職をした退職者は、「一般受給資格者」と総称して呼ばれています。これに該当する方で、政府が定めた正当な理由で自己都合退職をしたなら「特定理由離職者」となり、上記でみたように雇用保険の加入期間が半年でも給付金を受けることができます。これ以外にもいくつかの優遇措置を受けることができるので自分が該当するかどうかを確認しましょう。特定理由離職者と認められている理由には次のようなものがあります。

契約社員などで勇気の雇用契約が満了し、更新の希望が通らなかった方

妊娠、出産、育児などで離職し、受給期間延長措置を受けた方

病気や心身の生涯などの健康状態が悪化した方

両親の死亡や介護など家庭の事情が急変した方

結婚や事業所の移転などの理由で通勤することが困難となってしまった方

人事整理などの希望退職者の募集に応募した方

これらに該当する方は「特定理由離職者」に該当しますので、ハローワークで求職手続きをする際に、その旨を伝えることで優遇措置を受けることができます。

自己都合退職を確実に受給するために知っておくべき流れ

失業保険の給付を確実にもらうためには、退職前から準備を進めておくことが必要です。では、退職前から失業保険の給付を受けるまでの流れを確認しておきましょう。 (退職前にすべき準備)

1、「雇用保険被保健者証」を確認すること。

「雇用保険被保険者証」は、文字通り雇用保険の被保険者であることを証明する書類で、たいてい会社側で保管しています。しかし、もし受けとっている場合は、それがきちんとあるかどうか確認しましょう。もし無くしてしなった場合は、退職前に勤務先へ再交付の依頼をしましょう。

2、「離職票」をもらう準備をすること。

離職票は、失業保険の受け取り手続きで必ず必要となる書類のひとつです。在籍中に勤務先と「離職票」をどのような方法でもらうか話し合っておきましょう。離職票は退職後、10日以内に勤務先がハローワークに手続きをして発行されます。一般的には、郵送で送られてきます。

3、「雇用保険被保険者資格損失届」と「離職証明書」を確認すること。

勤務先が「雇用保険被保険者資格損失届」と「離職証明書」を作成します。その後、間違いがないかしっかり確認をし、捺印します。

ここまでが退職前にすべき準備です。もし準備が終わらずに退職してしまった場合は、元の職場に確認をしながら準備を進めることができるでしょう。

(退職後にすること)

4、「離職票」を受け取る。

職場から「離職票」を受け取ったなら、給与金額や退職理由など内容を確認しましょう。もし2週間経過しても受け取ることができないなら、元の職場への確認が必要となります。

5、ハローワークの窓口で求職の手続きをする。

「離職票」が届き、すべての書類が揃ったら、居住地を管轄しているハローワークの窓口で求職の申し込み手続きをします。必要な書類とは、雇用保険被保険者資格損失届、離職証明書、離職票、写真(上半身を写した直近3ヶ月以内横2.5cm×縦3cm)1枚、身分証明書(免許証やパスポートなど)、預金通帳(給付金の振込先になるもの)、認印を持参しましょう。

6、待機期間(7日間)を待つ。

ハローワークで手続後からの7日間は「待機期間」に入ります。この待機期間中に、本人が完全に失業状態にあるのかが確認されます。なので、待機期間中は、仕事に就いて収入を得てはいけません。

7、「雇用保険受給者初回説明会」に出席する。

ハローワークで、雇用保険の内容や今後のスケジュールについての説明を受けます。その後、給付金を受け取る際に必要な「失業認定申請書」と「雇用保険受給資格者証」を受け取り、1回目の失業認定日が指定されます。この時点で、ハローワークで初めて手続きをしてからおよそ10日程度経過しています。この説明会には、ハローワークカード、雇用保険受給資格者のしおり、印鑑、筆記用具を持参しましょう。

8、3回以上の就業活動をする。

失業認定を受けるためには、就業活動の実績を作る必要があります。自己都合退職の場合は3回以上の実績が必要です。求職活動として認められているものには、雇用保険受給説明会への出席、ハローワークで開催されている講座への参加、ハローワークでの職業相談、求人の応募、資格試験の受験などがあります。

9、1回目の失業認定日に出席する。

前回の説明会で受け取った「失業認定申請書」に就職活動の状況を記入し、提出をします。この時に次回2回目の失業認定日が指定されます。

10、2回目の失業認定日に出席する。

2回目の失業認定日は、雇用保険受給説明会からおよそ3ヵ月経過しています。1回目の失業認定日で受け取った「失業認定申請書」に就職活動の状況を記入し、提出します。そして、3回目の失業認定日が指定されます。

11、失業手当の受給開始

2回目の失業認定日からおよそ1週間経過後、指定した口座に基本手当が受給されます。今後は、4週間に1回失業認定日に出席し1週間経過後に基本手当が振り込まれます。

自己都合退職で失業保険を損せず最大に受け取る方法とは?

自己都合退職で失業保険を損せず受け取るために、以下の点を注意することができます。

「特定理由離職者」に該当しているか確認すること。

上記でも触れましたが、一般受給資格者と比較するなら、特定理由離職者は雇用保険の優遇措置を受けることができます。損をしないためにも、自分がそれに該当していないか確認するようにしましょう。

退職前6ヶ月間の給料を増やしてみる。

失業保険の支給金額は、退職前6ヶ月間の給与がベースとなり清算されます。なので、退職前に残業をするなどして給与額をアップさせることで、支給金額を増やすことができます。

「公共職業訓練」を活用してみる。

自治体や独立行政法人が行っている公共職業訓練を受けてみることができます。公共職業訓練とは、求職者に就職に必要なノウハウを提供する職業訓練のことで無料で受けることができます。地域により受けることができる講座内容は異なりますが、経理事務や福祉関係、コンピューター関係など多種多様な講座が容易されています。日額500円の受講手当と、遠方から通っている場合には交通費も受け取ることができます。このようにメリットが多い公共職業訓練ですが、失業保険の受給に関してもメリットを受けることができます。

1、失業保険の支給期間の延長

公共職業訓練を受講しているなら、その訓練が終了する日まで失業保険を受給することができます。公共職業訓練にはさまざまな訓練があり、その訓練によって1ヶ月〜2年までと受講期間も異なっています。どの期間だとしても、訓練日の最終日までの給付日数を延長することができます。しかし、注意すべき点として、延長措置を受ける場合には、訓練開始時点で、給付日数が3分の2以上の給付額が支給されずに残っていることが原則となっています。

2、給付制限がなくなる。

一般受給資格者の場合、3ヶ月の給付制限がありますが、公共職業訓練を受講するなら給付金制限が解除されるので、すぐに給付金を受け取るができます。受講の申し込みを退職前からしておくなら、スムーズに手続きを済ませることができるでしょう。

3、公共職業訓練校が給付申請の手続きをしてくれる。

公共職業訓練を受講すると、毎月末が失業認定日となります。訓練校側が給付申請の手続きをすべて代行してくれるので、ハローワークに通う手間がなくなります。

会社都合退社にならないか確認する。

自己都合退職よりも、会社都合退社の方が給付金をもらえる期間が長くなります。なので、今一度、自分の退職が会社都合に該当していないか確認することは大切です。会社都合には、会社の倒産、会社からの解雇、退職勧告、大量離職などが該当します。それに加え、ハローワークで相談をすると会社都合の退社であると認めてもらえる場合があります。それには以下のケースが該当します。

1、残業の量

行政機関などから残業時間に関しての指摘があったにも関わらず、改善されなかった場合に当てはまります。具体的な数字は、離職直前の6ヶ月の残業時間が、3ヵ月連続45時間、1ヶ月100時間、月平均80時間を超えている場合です。もしこれに該当するなら、ハローワークに残業時間が分かるタイムカードのようなものと、給与明細書、賃金台帳を持参し相談してみましょう。

2、給料の減額

今までの給料よりも85%未満減額されているなら該当します。ハローワークに賃金規定、賃金低下の通知表、労働契約書などを持参し相談してみましょう。

3、給料の支払いがない、もしくは遅延

給料の3分の1が支払われなかったことが2ヶ月続いたり、退職前直前の6ヶ月で3回あったなら会社都合退社に該当します。ハローワークに賃金規定、賃金低下の通知表、労働契約書、就業規則、給与明細書などを持参し相談してみましょう。

4、勤務地が著しく遠くなった

事業所が移転をし、勤務地と自宅が往復4時間超えをするようになり、3ヵ月以内に辞職しているなら会社都合退社に該当します。ハローワークに事業所移転の通知と、通勤経路がわかる書類(時刻表など)を持参し相談してみましょう。

5、労働契約書が更新されない

更新されるはずだった労働契約書が更新されずに離職した場合は、会社都合退社に該当します。ハローワークに労働契約書、雇用通知書、就業規則、契約更新の通知書を持参し相談してみましょう。

6、職場でのパワハラやセクハラ問題があった場合

職場でパワハラやセクハラを受け、仕事を続けていくことが難しくなり退職した場合は会社都合退社に該当します。しかし、セクハラの場合は、事業主や公的機関などに状況を訴えてもそれが改善されなかった場合のみとなります。ハローワークに労働契約書とパワハラを受けた証拠となるものを持参し相談してみましょう。

7、会社が長期間休業した場合

会社が会社の都合で3ヵ月以上休業して、休業手当をもらっていた場合に該当します。ハローワークに賃金台帳、給与明細書などを持参し相談してみましょう。

8、うつ病を発症した場合

上司や同僚からのハラスメントや法廷労働時間を超過する残業などが原因となりうつ病を発症した場合は、会社都合退社に該当します。しかし、個人的な悩みなどが理由でうつ病になっ場合は、自己都合退職になります。

9、派遣先で契約更新がない場合

1回以上契約を更新し派遣先に3年以上在籍しており、契約更新を希望しているのに更新しないと通知を受け、退職してから1ヶ月程度経過するのに新たな派遣先が見つからないという条件がすべて当てはまるなら、会社都合退社に該当します。

10、会社の業務が法令違反をしていた場合

事業所が法令違反と知りながら製品を製造したり販売をしており、その事実を知ってから3ヵ月以内に離職した場合は、会社都合退社に該当します。

このように自分では自己都合退職だと思っていても、会社都合退社に該当する理由は多くあります。なので、ハローワークに相談することは大切です。

まとめ

失業保険の基礎知識とノウハウを知っているなら、損をせず受け取ることができます。退職をし、次の転職先が見つかるまで転職活動をしているなら、失業保険を最大まで受け取ることができるよう、手続きをはじめましょう。

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