【調剤薬局事務の仕事】求人の探し方や給料・待遇なども徹底解説!

【調剤薬局事務の仕事】求人の探し方や給料・待遇なども徹底解説!

調剤薬局事務の仕事は、調剤薬局で薬の調剤をする薬剤師のサポートを行う業務です。調剤薬局事務と同じくらい人気のある医療事務と似ているところもあり、患者の受付、会計、そしてレセプト作成を行います。現在、調剤薬局の数はコンビニよりも多いといわれていて、景気に左右されにくく安定した職場として人気の職種になってきています。そんな調剤薬局事務の仕事の特徴や内容、求められるスキルや収入などの情報をまとめました。

調剤薬局事務について

Junior pharmacist writing on clipboard at the hospital pharmacy

調剤薬局事務とは

調剤薬局事務の仕事は、調剤薬局で薬の調剤をする薬剤師のサポートを行う業務です。調剤薬局事務と同じくらい人気のある医療事務と似ているところもあり、患者の受付、会計、そしてレセプト作成を行います。また、処方箋のチェックをしたり、お薬手帳の発行をしたり、待合室などの掃除など環境整備も仕事のうちに入ります。

薬剤師が本来の仕事に専念できるようにサポートする調剤薬局事務スタッフは、調剤薬局に欠かせない大切な存在です。現在、調剤薬局の数はコンビニよりも多いといわれていて、景気に左右されにくく安定した職場として人気の職種になってきています。

求人が多いだけでなく、正社員、パートタイマー、派遣スタッフなど、働き方も様々なため、結婚や出産後にも働きやすいとして女性に人気の職種になっています。またライフスタイルに合わせて働きやすいだけでなく、資格も取りやすく、有資格者を即戦力として必要とする調剤薬局がこれからも増加していくだろうといわれています。

調剤薬局事務が誕生した背景

全国に調剤薬局が誕生するようになったのは1974年(昭和49)年の事です。当時の厚生省が医薬分業推進を行い、この年を日本薬剤師会は「分業元年」としています。調剤薬局が誕生したため、調剤報酬の請求業務を専門とし、さらに患者の受付や処方箋のデータ管理なども行う調剤薬局事務の仕事が発生しました。

ただ、1974年以降すぐに分業が軌道に乗ったわけではなく、その後も長年病院が病院内で薬の処方を行っていました。しかし1990年代になると、院外処方が急激に増加し、現在ではほとんどの病院や診療所の近くに調剤薬局を見ることができます。

医療事務との違い

医療事務と調剤薬局事務の大きな違いは働く場所です。医療事務は主に病院や医院、診療所などで働きますが、調剤薬局事務は調剤薬局で働きます。仕事内容は医療事務の場合、診療行為などの医療費を計算してレセプト(保険請求)をするのが主な仕事ですが、調剤薬局事務は薬代の計算をしたり、調剤レセプトの作成が主な仕事になります。

資格取得の際の学習内容にも大きな違いがあります。医療事務は医療に関わるすべての分野(入院、処置、手術など)を扱いますが、調剤薬局事務が扱うのは薬剤に関わる部分だけです。それで、資格取得の難易度は医療事務に比べて調剤薬局事務のほうが低いということになります。それでいながら、求人が多くて収入もそれほど差がないため、調剤薬局事務の人気も非常に高くなっています。

診療報酬の請求を行うのが医療事務で、調剤報酬の請求を行うのが調剤薬局事務ですが、必要な知識は異なるため、医療事務の資格を取れば調剤薬局の仕事ができる、またはその逆もありというわけではありません。もちろん仕事内容に似ている部分はありますが、必要な専門知識が異なるので、どちらかをとれば同じように仕事ができるというわけではありません。

初心者でも取得しやすいといわれている難易度が低めの調剤薬局事務ですが、医療事務の資格も取っておけば働ける場所が増え、就職が有利になるということで両方の資格取得を目指す人も多いようです。

調剤薬局事務の仕事内容

Chemist Explaining Prescription To Customer In Pharmacy

調剤薬局で働くとしたら具体的にどんな業務を行うことになるのでしょうか。細かく5つに分類して説明します。

レセプト業務

診療報酬明細書(レセプト)の作成をします。これは、厚生省が定める調剤報酬点数票をもとに、保険者に診察料や薬代を請求する仕事のことです。ほとんどの人は国民健康保険などの保険に加入しているので、最高でも医療費の3割負担で診察を受けることができます。そして残りの7割は保険者である市町村などが負担することになります。

この7割の部分を請求するためにレセプト(診療報酬明細)を作成するのがレセプト業務です。内容に不備があると戻されてやり直しをしなくてはいけないので、正確に素早く作業することが求められます。これは直接調剤薬局の経営にも関わってくるとても大切な仕事だということができます。

受付業務

処方箋をもって調剤薬局に来た患者さんの対応をするのが受付業務です。初めての来局か、それとも再来局かを確認します。初めての場合は名前や住所、服用歴などのアンケートをお願いして、データの作成を行います。また処方箋を受け取り、有効期限などの確認も行います。

処方箋の入力・データ管理業務

処方箋を受け取ると、それをもとに処方薬の調剤を行いますが、処方内容をパソコンに入力して「調剤禄」として保存するのも調剤薬局事務の仕事です。院内処方箋は2年間、調剤薬局のように院外処方の場合は3年間の保管が義務付けられています。

薬歴簿の作成業務

調剤薬局では「薬歴簿」を作成します。処方した薬の種類や処方の時期など、細かい情報を残していきます。薬は組み合わせによって副作用を起こす可能性があります。このようにして細かい処方の記録を残すことによって副作用を防ぐことができます。

会計業務

調剤報酬の算定を処方内容に従って行い、患者さんの自己負担額の請求を行うのが会計業務です。ほとんどの人が国民健康保険などに加入しているので、負担代金は3割となります。残りの7割は保険組合などへの請求となります。患者さんの自己負担分の会計をして、領収書も発行するのが会計業務です。

調剤薬局事務の魅力

High angle view of magnet attracting traffic on wooden table

ライフスタイルに合わせて働きやすい

調剤薬局事務は働き方がとても柔軟だということで人気です。フルタイムの正社員として働くことができますが、週3日や午前中だけといったパートタイムの働き方もできます。結婚後や出産後に家事や子育てと仕事を両立させたいという女性に特に人気の職種です。

調剤薬局は病院の近くにあるので、職場は全国にあるということになります。自宅の近くに病院があれば、調剤薬局もあります。コンビニよりも多いといわれている調剤薬局が自宅の近くにあれば、家事や育児で忙しい人にとってもありがたいですね。

資格が取りやすい

調剤薬局事務検定試験は非常に挑戦しやすい資格のひとつとされています。実務経験などは一切ないので初心者でも安心して挑戦できますし、試験は毎月実施されています。

また調剤薬局事務の学習範囲は「薬剤」の分野のみなので学習範囲が狭いというメリットがあります。同じく人気のある医療事務は薬剤の他にも入院、手術、処置などの学習範囲があります。この点、学習範囲が限定されている調剤薬局事務検定試験は、薬剤の1分野に集中してじっくり学習できるので、初心者でも無理なく学習して資格の取得を目指すことができます。

毎月実施される調剤薬局事務検定試験ですが、自宅で受験することが可能なのも魅力の一つです。家事や育児で忙しい人、就職や転職活動で忙しい人でも安心して受験することができます。試験は自宅で教材を見ながら解答できるので、暗記をする必要がありません。また試験の解答はマークシート方式なので、筆記する必要もありません。

調剤薬局事務に求められるスキル

Male customer at the pharmacy, he is giving to the smiling pharmacist a prescription, healthcare concept

レセプト業務に必要な知識

調剤薬局が調剤報酬を受けるために最も重要な仕事なのがレセプト業務(診療報酬請求業務)です。レセプト業務には医療保険の種類や仕組みについての知識、処方箋を読むために必要な医学的知識などが必要です。また調剤報酬の算定をするための知識、計算方法なども知っておく必要があります。これらの知識を持っていれば、患者さんから薬代について質問された時にも正確に答えることができます。

対応マナー

患者さんへの心配りは調剤薬局事務の基本です。調剤薬局事務スタッフの対応で、その調剤薬局の印象は良くも悪くもなります。笑顔で対応すること、言葉遣いに気を付けることなど、対応マナーの知識やスキルが必要です。患者さんや薬剤師と接することになるので、誠実さや礼儀正しさ、協調性などのコミュニケーション能力が重視される職場になります。

患者さんから処方箋を受け取ったり、薬を渡したり、会計を行ったり、電話対応も行うことがある調剤薬局の「顔」として、対応マナーはぜひとも身に付けたいスキルだといえるでしょう。また、時代が変化していく中で、患者さんが調剤薬局を選ぶ時代になっています。調剤薬局もサービス業だということを忘れずに、患者さんへの丁寧な対応をすることは今では欠かすことができなくなっています。

倫理観

患者さんの個人情報を扱うため、調剤薬局事務のスタッフには倫理観が求められます。個人情報には名前、住所、病歴、保険情報なども含まれます。これらは決して外部に漏らしてはいけない情報です。業務上知りえた情報を外部に漏らさないといった倫理観が求められます。

最近では多くの人たちがSNSやブログを利用していますが、仕事について書くときは特に注意しましょう。調剤薬局には有名なスポーツ選手やタレントが来ることもありますが、決して「今日〇〇さんがやってきた!」などと書くことがないようにしましょう。

基本的なパソコンスキル

診療報酬の算定や、処方箋の入力・データ作成などでパソコンを使う調剤薬局が多いですから、パソコンスキルも必須となっています。診療報酬の計算の専用ソフトを使って自動算定することが多いので、それほどハイレベルなスキルが求められるということはありません。ワードやエクセルなどの基本的なソフトを使えるくらいのレベルがあれば大丈夫です。

ある程度の基本的なパソコンスキルと、正確に作業できる能力が求められます。とくにレセプト業務に不備があると、戻されて再び作業をしなくてはならなくなります。素早さも必要ですが、正確に丁寧に打ち込むようにしましょう。

調剤薬局事務の給料や年収

Businessman giving money to his partner while making contract - bribery and corruption concepts

調剤薬局事務の気になる収入はどのくらいになるのでしょうか。あくまで一例ですが、勤務形態別に収入のイメージを紹介しますので参考にしてください。

正社員(新卒)の場合

地域や就職先によって違ってはきますが、高卒の場合はだいたい15万円くらい、大卒の場合はだいたい19万円くらいからのスタートとなります。その後の勤続年数による年収は、勤続3年で約300万円、勤続10年で370万円、勤続25年以上で500万円程度だとされています。

パートタイマーや派遣スタッフの場合

地域によって異なりますが、だいたい時給850円からのスタートという所が多いようです。その後、勤続年数や経験を積んで時給がアップします。頑張れば将来は時給が1000円~1200円程になるようです。

パートタイマーや派遣スタッフのメリットは勤務時間が調整しやすいということです。勤務時間が午前中だけどか、一日3~4時間ほどの勤務という場合もあります。また残業がほとんどないので、育児をしている人にとっては仕事と家庭の両立がしやすい勤務形態になります。

年収のイメージですが、時給850円で平日5時間勤務をした場合は月収が85000円、年収が1020000円になります。これが時給1000円になって同じく平日5時間勤務の場合、月収が100000円、年収が1200000円になります。そして時給が1200円で平日5時間勤務をした場合、月収が120000円、年収が1440000円になります。

転職サイト・転職エージェントおすすめランキング2018【選び方のすべて】

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調剤薬局事務の一日

time concept

調剤薬局は一般企業に比べて朝早くから勤務が始まる傾向にあります。たいていの始業時間は「外来受付30分前」とされることが多く、8時から9時くらいの始業が一般的です。調剤薬局事務の1日のイメージは次の通りです。

8:00調剤薬局の駐車場や局内の清掃をしてキレイな調剤薬局で患者さんを迎える準備をする。

9:00午前の受付開始。笑顔で患者さんに対応し、薬歴簿やレセプトの照会、薬代の計算をする。

12:00午前中だけのパートタイムの人はここで業務終了・帰宅。フルタイムの人はランチタイム・午後の業務の準備。

13:00午後の業務開始。内容は午前とほぼ同じで、笑顔で患者さんに対応します。

18:00受付終了で帰宅です。残業がほとんどないのでプライベートと仕事の両立が可能な魅力的な仕事です。

調剤薬局事務の将来性

厚生労働省の発表によると、調剤医療費は毎年増加の傾向にあります。そして、高齢化率もどんどんと増加しているのが日本の事情です。病気や怪我は景気に関係なく発生するため、薬を必要とする患者さんは常に存在します。そのため医療や調剤薬局業界は不況に左右されにく業界として認識されています。医療業界に属している調剤薬局事務の仕事も不況に左右されにくい安定した仕事だといえます。

典型的な少子高齢化社会となっている日本は、高齢者人口率の高い超高齢化社会に認定されています。高齢化率は2055年に約40%になるのではないかとも推測されていて、今後の調剤薬局事務のニーズは確実に高いということが言えるでしょう。

超高齢化社会で調剤医療費が増加傾向にあることから、ニーズが確実な調剤薬局事務ですが、今後さらに必要とされる職業となると、即戦力となる有資格者が求められるようになるでしょう。

調剤薬局での処方箋の受付枚数の増加についての労働省の資料もこのことを裏付けています。2012年の処方箋受付枚数は78986枚だったのに対して、2016年には82999枚と年々増加しています。ジェネリック医薬品などの品目も増えている中、薬の需要は高まるばかりで、薬剤師が本来の調剤の仕事に専念できるように、事務の仕事を担う人材がこれからも必要とされることは確実です。

まとめ

Smiling beautiful young Asian woman pharmacist in white gown coat at the counter in pharmacy (chemist shop or drugstore)

超高齢化社会の日本において、これからも必要とされる職種が調剤薬局事務です。景気に左右されることのない安定した職種で、勤務形態も柔軟性があるため、年齢に関係なく仕事をすることができます。独身の時は正社員として、結婚して出産した後はパートタイマーとして、その時のライフスタイルに合わせて長く続けることができる魅力的な仕事であることも分かりました。

薬剤師のように薬の調剤を行うことはできませんが、病気や怪我で薬を必要とする患者さんを間接的に支えることができる、社会的に見ても意義のある仕事だということができます。また事務の専門家として調剤薬局の現場で責任のある仕事を任されることにもなります。患者さんから「ありがとう」と言われ、スタッフから「お疲れ様」と言われると、きっとやりがいを感じることができるでしょう。

調剤薬局事務に興味があるという人は、まずは資格を取得することをおススメします。学習範囲が限定されていて、初心者でも学びやすい手軽な資格でもあります。薬の基礎知識や法律、医療保険制度についても学ぶことができます。すぐに就職するわけではないとしても、学んだ知識は自分自身や家族の健康管理、また病院に行くときに役立つでしょう。

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