退職後の健康保険ってどうするの?損しない方法を知っておこう!

退職後の健康保険ってどうするの?損しない方法を知っておこう!

退職をする際には、入社時に会社からもらった健康保険証を返却する必要があります。それと同時に「健康保険資格喪失証明書」を受け取ります。就職先が決まっている方、しばらく予定がない方など、条件は人それぞれです。今回は転職に伴う退職後の健康保険手続きについて詳しく解説します!

退職後の健康保険の切り替え手続きをしないとどうなる?

転職と健康保険

退職をする際には、入社時に会社からもらった健康保険証を返却する必要があります。それと同時に「健康保険資格喪失証明書」を受け取ります。この書類は転職先がすぐに決まっている場合は、入社の時に提出します。

一方、転職先が決まっていない方や、再就職をすぐにする予定がない方は、退職後14日以内に健康保険資格喪失証明書を新しく加入する健康保険事務所へ提出し、健康保険加入の手続きをする必要があります。このようにすべての国民が何らかの公的医療保険に加入することを”国民皆保険制度”と言います。

これは、互いの医療費を支え合っていく、医療制度に基づいた日本国民の義務となっています。なので、自分は健康だから健康保険に加入する必要はない、などの考え方は通用しません。もし加入しないなら未介入者と判断され、保険料を支払っていない期間の未納分の健康保険料の支払い請求が届き、支払う義務がでてきます。

健康保険証がないとどうなる?

退職後、転職先が決まっておらず健康保険証の手続きをしない、つまり、健康保険証がない状態で医療機関を受診するなら、窓口で治療費を全額支払う必要がでてきます。たとえば、健康保険証があれば初診料が810円前後で済むところが、健康保険証がないために3,000前後の支払いとなります。

また、1週間の薬代が2,500円前後で済むところが、7,500円前後の支払いとなります。このように、健康保険に加入していないなら、高い医療費を支払うことができるかという不安から、医療機関を受診することができなくなってしまうこともあります。このような状態にならないためにも、退職後に健康保険の手続きをし、安心して医療機関が受診することができるようにしましょう。

退職後の健康保険は3種類

退職すると、退職日翌日には、健康保険の被保険者資格がなくなる、つまり、無保険状態となります。すでに転職先が決まっておりすぐに入社することになっているなら、そのまま次の会社の健康保険へと移行することが可能です。

しかし、1日でも入社までのブランクがある場合や、転職先が決まっていない場合、しばらくの間就職する予定がない方などは、必ず保険に加入しなければなりません。それには3種類あり、自分で選択することができます。

それは、会社の任意継続被保険者となること、国民健康保険に加入すること、そして、家族の扶養となり家族の健康保険の被扶養者になるという3種類です。では、そのように手続きをすることができるのかひとつづつ確認してみましょう。

会社の任意継続被保険者となる方法とは?

任意継続とは、退職後も前職と同じ社会保険を継続して利用することができる制度のことです。これには任意継続の条件を満たしている必要があります。それは、

1、資格を喪失する日の前日まで、つまり、退職日当日まで、2ヶ月以上継続して健康保険に加入していること。

2、資格喪失日(退職日当日)から20日以内に、加入していた健康保険組合に任意継続の申請手続きをすること。

この2つの条件を満たしているなら、任意継続被保険者として、最大で2年間連続して加入することができます。しかし、次のような特徴があることも念頭に入れておくことは大切です。

月々の保険料が退職前の約2倍になる。

雇用期間中は、会社が月々の健康保険料を半額負担していましたが、退職をしたことで、会社は保険料を支払ってくれません。そのため、自分で全額を負担しなければなりません。なので、保険料は、退職前の約2倍になると考えておくことができるでしょう。

退職後20日以内に手続きを必ずしなければならない。

上記でも少し触れましたが、退職の翌日から20日以内に継続の手続きをしなければなりません。もし20日を過ぎてしまうならその時点でアウトとなってしまい、受付をしてもらえなくなります。ですから、必ず20日以内に、全国健康保険協会の各都道府県支部へ赴き、手続きを済ませるようにしましょう。

扶養家族が何人いても健康保険料金は一定額となる。

扶養家族がいる場合は、扶養家族として保険証が発行されます。しかし、保険料は一定額のままで、扶養家族が増えたからといって料金が増えることはありません。

資格2年間有効

任意継続の場合、資格取得から2年間経過すると資格を失効します。つまり、有効期間が2年間ということです。また、保険料を滞納するなら資格を失効します。期日までに支払わなければ、翌日には失効してしまうので気を付けましょう。さらに、被保険者が死亡した場合、就職などで別の健康保険に加入した場合などでも資格を失効します。

国民健康保険に加入する方法とは?

国民健康保険は、社会保険加入者以外の方が加入する、国民のための健康保険で各市町村が運営しています。”国保”と呼ばれている、一般的な健康保険です。上記の任意継続を選択しなければ、自動的に国民健康保険へ加入することになります。

退職日翌日から自動的に加入

退職をするとその翌日から国民健康保険に自動的に強制加入されています。なので、追加で徴収されて二重に請求が来ることがあります。

委託業者が請求して来るので、永遠にしつこく連絡がきます。

保険料の金額

国民健康保険の保険料は、各個人が異なっています。世帯の収入や加入している人数、40〜64歳の人の人数などを考慮に入れ保険料が算出されます。所得と人数が多ければ多いほど保険料は高くなっていきます。各市町村の窓口で保険料がいくらなのかを確認することができます。

保険料が安くなる場合もある。

経営破綻はリストラなど自分は働きたかったにも関わらず会社都合退職になった場合、在職中の自己負担額と同じ水準へとすることを目的とし、失業の翌年度末までの間、保険料の支払い額を軽減することができる可能性があります。この手続きをするためには、各市町村の窓口で相談して確認する必要があります。もし適用されるなら、前年度の給与所得を100分の30として計算したものが保険料となるので、任意継続より安くなるかもしれません。

家族の扶養となり家族の健康保険の被扶養者になる方法とは?

家族の被扶養者になるためには、いくつかの条件を満たさなければなりません。それには、年収が130万円未満であること、家族に養われる60歳未満であること、同居しているなら年収が被保険者の半分未満であること、別居しているなら年収が被保険者からに仕送り額よりも低いこと、失業手当をもらっていないことなどが基本的な条件となっています。これらの条件に加え、各健康保険の組合には保険資格者の規約があるのでさらに条件が増す場合もあります。

任意継続と健康保険、どちらの保険料が得?

上記で3種類の選択肢があることについて知ることができました。多くの方は、任意継続と国民健康保険のどちらに加入したほうが得なのかを悩まれることでしょう。では、任意継続と国民健康保険の手続きの手間、健康保険書が届くまでの期間、保険料の3つの観点から比較し、どちらが自分にとってお得なのか比べてみることができるでしょう。

手続きの手間

任意継続の場合、「健康保険任意継続被保険者資格取得申出書」を会社、または所属している社会保険事務所で入手するか、協会かんぽのホームページからダウンロードすることができます。そして、会社か所属している社会保険事務所へ直接赴き申請するか、郵送で送ることもできます。

一方、市町村が運営している国民健康保険の場合、「健康保険資格喪失証明書」の発行申請を会社、または所属している社会保険事務所で入手するか、協会かんぽのホームページからダウンロードすることができます。そして、各自治体の健康保険窓口にて加入の申請手続きをすることができます。郵送での受け付けはできません。

このように両者を比較してみるなら、書類などの取り寄せなど手間はほとんど変わらないことがわかります。

ただ、気を付けたいのは任意継続は退職後20日以内の手続きが厳守となっていることです。しかし、国民健康保険の手続きでは受け付けていない郵送での申請をすることができるので便利と言えるでしょう。

健康保証が手元に届くまでの期間

任意継続の場合、申請書を受付してから3〜5日後に健康保険証を郵送で受け取ることができます。一方、市町村が運営している国民健康保険は各自治体ごとに多少の差はありますが一般的には、申請受付をしてから約1週間後に健康保険証を郵送にて受け取ることができます。 このように両者を比較してみるなら、健康保険証が手元に届くまでの期間はほとんど変わらないことが分かります。

健康保険料

保険料は、世帯人数や前年度の年収などで算出されるので、各個人の保険料は異なってきます。大まかに計算してみると、月収35万円以上あるなら、任意継続の方が国民健康保険よりも得になります。また、扶養家族が3人以上いる場合も、任意継続の方がお得になっています。

なぜなら、任意継続は扶養家族が増えても保険料は変わらないからです。一方、国民健康保険の場合、世帯人数によって保険料が人数に比例して加算されていくので、扶養家族が3人以上いるなら任意継続の方がお得に利用することができるでしょう。いずれにせよ、申請者の年齢、家族構成、年収などで保険料は異なります。正確な保険料を比較したい場合は、申請の際に詳しく聞かれることをお勧めします。

健康保険の手続き方法

ここまでで退職後、健康保険には3種類の選択肢があり、それぞれの特徴についても知ることができました。自分はどの健康保険に加入したいかが決まったでしょうか?退職することが決まったなら、保険証を職場に返却することを忘れないようにしましょう。返却をするタイミングは、退職日当日か、退職日の翌日がベストと言えるでしょう。では、それぞれの保険の手続き方法をみてみましょう。

任意継続保険の手続き方法とは?

退職時に保険証を返却したなら、自分が住んでいる地域を管轄している協会けんぽの支部へ「任意継続被保険者資格取得申出書」と住民票、1〜2ヶ月分の保険料、印鑑を持参し手続きをします。扶養者がいるならそれらに加え、扶養の事実を確認できる書類の提出も必要となります。退職日翌日から20日以内に手続きを行うことが厳守です。

国民健康保険の手続き方法とは?

国民健康保険への加入手続き方法は、退職時に保険証を返却した後から14日以内に手続きを行う必要があります。自分が住んでいる市町村の健康保険の窓口へ、健康保険の資格喪失日がわかる証明書(健康保険被保険者資格喪失証明書、退職証明書、離職票のうち1点)と、各市町村で決められている届書、印鑑を持参し手続きをすることができます。

市役所の他にも、各種出張所でも変更手続きをすることができますが、自身の住民票の市町村出ないと手続きすることができませんので、注意が必要です。住所変更を忘れていると痛手となってしまいます。

健康保険証を返却するのを忘れた場合は?

Insurance card

転職先が決まっている場合でも、まだ再就職先が決まっていない場合でも、退職時には在籍していた会社に保険証を返却しなければいけません。そうすることで所属していた健康保険協会へ返却することができます。しかし、ゴミとして自分で勝手に破棄することはNGです。

健康保険証を返さなければならない理由

なぜなら、被保険者としての資格を喪失した健康保険証でも医療機関を受診することができますし、身分証明の代わりとして悪用される危険性もあります。さらに、返却を忘れるなら、社会保険事務所から返却をするように催促の連絡もくることでしょう。ですから、保険証の返却は必須と言えます。

もし保険証を紛失してしまった場合

会社の責任となり、紛失届を社会保険事務所へ提出する必要がでてきます。では、退職時に保険証を返却することを忘れてしまったらどうすることができるでしょうか?勤めていた会社まで届けることができるでしょう。もしそれが面倒なら、郵送で返却することもできます。

その際には”簡易書留”で郵送する必要があります。なぜなら、健康保険証は個人情報が記載されているので、受け渡しの記録と追跡の確認をすることができる簡易書留が安心です。その際には、健康保険証が入るサイズの封筒を使用することができます。

わざわざ特別な封筒を用意する必要はありません。返却をする際には、健康保険証はもちろんのこと、簡単な添え状を書いて送付するのが社会人のマナーとなっています。簡易書留の発送は、郵便局の窓口で受け付けています。

「健康保険資格喪失証明書」がない場合は?

退職の手続きをしている際に、「健康保険資格喪失証明書」を受け取ることができないという場合も時々あります。このような場合は、退職をする前に、いつ頃、どのような方法で受け取ることができるかを会社側と話し合っておくことができます。この「健康保険資格喪失証明書」は、健康保険協会が発行する書類です。

会社が発行しているわけではないので、健康保険協会から会社へ届き、その後、退職者に渡すという手順が一般的な流れとなっているので、いくらかの時間を要することでしょう。もし会社側から個人で取り寄せるようにと言われたら、加入していた健康保険協会へ速やかに電話をかけて、手続きを済ませることができます。

新しい健康保険証がなかなか届かない場合は?

Insurance card

各健康保険協会により発行までの日数には若干の差がありますが、たいていの場合、新しい健康保険証が発行されるまでには3〜5日営業日が必要とされています。なので、もし1週間経過しても手元に新しい保険証が届かないようなら、問い合わせをしてみることができるでしょう。

健康保険証無しで医療機関を受診する場合は?

Insurance card

健康保険証がない状態で医療機関を受診するなら、かかった費用全額を窓口で支払う必要があります。その後、健康保険証が手元に届いたなら、所属する健康保険事務所に療養費支給申請の手続きをし、療養費の払い戻しを受けることができます。

受診した医療機関や健康保険の種類により、申請から返金までに期間、返金方法が異なってきます。療養費支給申請をする際には、医療機関で発行される原本などの書類が必要となります。そのほかにも手続きで必要となる書類もありますので、各保険協会に問い合わせてみる必要があります。

また、療養費の払い戻し金は全額ではなく、一部の負担額が引かれた金額が戻ってくるので計算を間違えないように注意しましょう。

健康保険に加入しないという選択肢は?

退職日の翌日に、新しい企業へ入社すると決まっている場合は、そのまま次の会社で健康保険へ加入することができますが、転職先が決まっているけど翌日が入社日ではない、という場合、健康保険に加入をしないという選択肢をとることはできるのでしょうか?もしすぐに入社が決まっているなら加入手続きをとらないという方法もとることができます。

入社した会社で、それまでに健康保険料金を遡って請求されるということはありません。しかし、その期間に万が一の病気やケガをし、医療機関を受診するなら全額負担となります。また、健康保険証を持っていない人の診療を受け付けていない医療機関もあります。このようなリスクも踏まえた上で、自分で加入するかどうかを判断することができるでしょう。

まとめ

健康保険は、各個人が安心で安全な生活を送るために欠かすことができないものです。退職後はすぐに前職で使用していた保険証を返却しなければならないので、退職をする前に、退職後の健康保険について検討しておくようにしましょう。

この記事が気に入ったらシェア
おすすめ記事
関連記事