退職後の年金ってどうなるの?必要な知識を知っておこう!

退職後の年金ってどうなるの?必要な知識を知っておこう!

多くの方が、退職後は社会保険から国民保険など健康保険の変更手続きをすることは知っていますが、年金の手続きについてはあまり理解していない傾向がみられます。今回は転職後の年金に関する手続きについて必要な知識をまとめました!

退職時に必ず必要となる年金の手続き

退職後の年金の手続き

転職先が無事に決まってから退職をする方もいれば、退職後に転職活動を始める方もいます。また、退職をし個人事業主として活動する方など、退職の理由は人それぞれ異なっています。多くの方が、退職後は社会保険から国民保険など健康保険の変更手続きをすることは知っていますが、年金の手続きについてはあまり理解していない傾向がみられます。

年金には種類がありますので、自分が該当する種類への変更手続き、つまり、年金の種別変更が必要となります。では、年金にはどのような種類があるのでしょうか?

年金の種類とは?

「国民皆年金」という原則に基づいて、国民すべてが国民年金制度に加入し、基礎年金の給付を受けるために、失業期間中は国民年金への加入が義務付けられています。在職中は、厚生年金に加入していた方がほとんどのことでしょう。厚生年金の保険料の場合は、給与の13.58%が天引きされる形で毎月支払われています。

すぐに転職先が決まっているなら問題はありませんが、転職先が決まっていない場合や、すぐに再就職をする予定がない場合は、国民年金への加入、つまり、年金の種別変更をする必要があります。退職後すぐに手続きをしておかないなら、年金を受け取ることができなくなったりするなどデメリットが生じます。

そのような状況に陥らないためにも、手続きはとても大切です。そもそも公的年金は3つの種類に分かれています。それぞれ加入する対象者が決まっていますので、自分に適した年金へ切り替える必要があります。具体的には、以下の3種類に分けられています。

第1号被保険者

第1被保険者は、国民年金のみに加入している方で、20歳から60歳未満の主に自営業や学生、フリーランス、無職の方が該当します。保険料として1ヶ月当たり16,490円(2017年度)支払う必要があります。

第2号被保険者

第2号被保険者は、国民年金に加え、厚生年金や共済年金・組合に加入している方が当てはまります。70歳未満の主に会社員として雇用されている方や公務員などが該当ます。保険料給料によって変動します。

第3被保険者

第3被保険者は、第2被保険者に扶養されている年収130未満の配偶者で、20歳以上60歳未満の人に当てはまります。保険料を納めていなくでも国民年金の被保険者となり、年金の受給資格を取得することができます。

会社を退職し、次の転職先がまだ決まっていない状況や、しばらく仕事に就く予定がないなら、第1号被保険者か第3被保険者へと年金の種別変更の手続きをする必要があります。しかも、会社を辞めた日付で手続きをする必要があります。つまり、年金に加入していない時期があってはならないということです。

被扶養者になるには?

第3被保険者に該当する被扶養者になる方には、結婚などで退職し専業主婦になる方や、親元で資格取得や学校に通うなどの理由で退職した方などが該当します。それには、被保険者が生計を維持していることとが条件となります。それに加えて、被扶養者の年間収入が130万円未満であることも条件として求められています。年間収入は、被扶養者に該当することが認定された日以降の見込み収入額となります。

退職時の年金種別変更の手続き方法とは?

退職をすると同時に、国民の義務でもある年金手続きを会社を辞めた日付でする必要があります。どのように各種類へと変更することができるのか、その手続き方法をひとつづつ確認してみましょう。

第1被保険者になる手続き方法とは?

退職後、すぐに転職しない方やフリーランスになる方、学生となる方、自営業を始める方などは第1被保険者になる手続きをしなければなりません。厚生年金の脱退手続きは会社側で行ってくれますが、厚生年金から国民年金への種別変更手続きは各個人が行う必要があります。退職してから14日以内に各市町村役所の国民年金窓口で手続きをすることができます。その際には、年金手帳、印鑑、退職日を確認することができる離職票などを持参しましょう。

第2被保険者になる手続き方法とは?

退職後の転職先が決まっている方は、第2被保険者への変更手続きが必要となります。転職先の企業で手続きをしてくれるので、入社時に年金手帳と配偶者の年金手帳を提出が必要となります。

第3被保険者になる手続き方法とは?

退職後に配偶者の被扶養者となる場合は、第3被保険者への変更手続きが必要となります。第2被保険者の企業側で手続きをしてくれるので、健康保険被扶養者届などの必要書類を提出する必要があります。書類が揃い次第、企業側が日本年金機構へ提出をし手続きをしてくれます。第3被保険者への種別変更には以下の書類を準備する必要があります。

1、収入要件を確認することができる書類

収入が基準値よりも低いことを示す収入要件の書類が必要となります。一般的に、退職をして不要に入る場合には「退職証明書」か、「雇用保険被保険者離職票の写し」のいづれかが必要となります。

2、続柄確認の書類

被保険者と別姓の被扶養者の場合は、続柄を確認するための書類提出が必要となります。被扶養者の戸籍謄本などを提出することができます。

3、同居確認の書類

企業側で被扶養者の条件として同居が求められているなら、同居していることを確認することができる書類が必要となります。被保険者の世帯全員の住民票などを準備することができます。

4、内縁関係の確認書類

内縁関係にある両人の戸籍謄本が必要となります。また、被保険者の世帯全員の住民票の提出も必要となります。

このように第3被保険者への種別変更、つまり、扶養となる場合には、多くの書類を準備する必要があります。退職前から書類を揃えるために準備することができるでしょう。

年金を切り替えるタイミングは?

上記でも少し触れましたが、会社を退職し、次の転職先への入社まで1日でも空くなら、年金の手続きは必要となります。退職日から14日以内に、年金の切り替え手続きを必ず行うようにしましょう。1日も開けずに次の企業への入社が決まっているなら、年金の切り替え手続きは不必要です。

退職をして個人で国民年金への切り替え手続き完了後、厚生年金加入業者への転職が決まった場合は、転職先の企業側が、国民年金から厚生年金への切り替え手続きをしてくれるので、個人での手続きの心配をする必要はありません。

年金の切り替え手続きを忘れたら?

退職の前後は肉体的にも精神的にも疲れがピークに達していることでしょう。そのため、うっかり年金の手続きを忘れてしまった・・ということもあるかもしれません。そのような場合はまず、市町村役所に赴き、国民年金窓口で相談することができるでしょう。忘れたことに気づいてもそのまま放置しておくなら、以下のような状態を招きます。

手続きをしないで支払わなかった期間の保険料がまとめて請求される。

日本では、20歳から60歳までの国民すべてが年金の加入が義務付けられています。

つまり、年金の未加入は認められていないので、たとえ手続きをし忘れたとしても、退職した翌日から強制的に国民年金へと種別変更がされています。手続きを延ばせば伸ばすほどその期間は長くなるので、年金料の支払い額も比例して増えるだけで、自分への負担が大きくなるだけです。ですから、手続きすることを忘れてしまったなら、それを気づいた時点ですぐに手続きするようにしましょう。

補償を受けることができなくなる場合がある。

年金は老後のためだけのものではありません。

きちんと国民年金への切り替え手続きをしていないなら、事故やケガなどのもしものことがあった場合の「障害基礎年金」を受け取ることができなくなる可能性があります。障害基礎年金を受け取ることができるのは、保険料納付済み期間が加入期間の3分の2以上を納めていることが条件となっています。

なので、転職活動中に保険の未加入期間があり、その数ヶ月後に何らかの事故で障害になってしまったとしても、障害基礎年金を受け取ることができなくなってしまいます。また、残された家族に支払われる「遺族基礎年金」などを受け取ることができなくなる可能性があります。なので、1ヶ月でも未加入期間がないように注意しましょう。

このように国民年金への切り替え手続きを忘れてしまうと上記のような事態を招きますので注意しましょう。ちなみに手続きを忘れたり、遅れてしまった場合でも、2年間遡って申請することが可能となっています。

国民年金の免除制度

国民年金の免除制度とは、保険料を納めることが経済的に難しい状況なら、本人が申請手続きをすることで、保険料の納付金が全額免除か、一部を免除される制度のことです。この免除制度の手続きをするなら、収入が少ない方で満額を納めることが難しい方でも、障害基礎年金や遺族基礎年金などの年金のメリットを受けることが可能となっています。

国民年免除の手続き方法

住民票が置いてある市町村役所の国民年金窓口か、年金事務所にて免除制度の申請を行うことができます。では、申請手続きの流れを確認してみましょう。

1、国民年金保険料申請書を入手する。

申請書は、国民年金機構のからホームページダウウンロードすることができます。もしくは、市町村役所の国民年金窓口か、日本年金機構へ申請書を取りにいくこともできるでしょう。

2、申請書を記入する。

年金の免除を申請することができる期間は、毎年7月から翌年の6月までとなっています。必要事項をもれなく記入しましょう。

3、必要な添付書類を用意する。

申請の際に必要となる書類は、申請書、本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)、年金手帳、または、基礎年金番号通知表です。家族を扶養している方が保険料の免除の申請をする際には、本人と世帯主、配偶者のそれぞれが、別々の書類を作成する必要があります。もし年金手帳を無くしてしまったり、基礎年金番号がわからない場合には、再発行の手続きが必要となります。

4、申請書・添付書類を提出する。

申請書と添付書類は、住民票が置いてある市町村役所の国民年金窓口か、日本年金機構へ提出することができます。郵送でも可能です。

5、提出後の審査と結果通知

おおよそ2〜3ヵ月の審査期間後、審査結果が郵送で送られてきます。所得状況に基づいて審査が行われ、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除、免除無しのいずれかの結果が通知されます。

失業者向けの特例免除

国民年金免除の審査基準は、前年度の所得で判断されます。そのため、今年に入り退職し収入がないという方は、去年は収入があったために免除制度が適用されません。そこで「失業等による保険料免除」を利用することができます。この特例免除は、前年度所得があった方でも利用できる免除制度なので失業者にはありがたい話です。この制度には以下のようなメリットがあります。

1、退職理由を問われることがない。

自己都合退職や会社都合退職など、退職の種類を問わず利用することができます。なので、経営破綻やリストラなどの原因でなく個人的な退職理由だとしても問題なく免除制度利用できます。

2、保険料が全額免除となり、2分の1の保険料を支払ったものとみなしてくれる。

特例免除の申請をするなら、保険料を全額免除にすることができます。満額を払い続けている人と比較すると、将来受け取ることができる年金額が若干減りますが、保険料の2分の1の支払いをしていたことと同じ扱いをしてもらうことができます。また、老齢基礎年金を受給するためには、25年間の保険料の納付が必須となっていますが、この期間も納付していたこととみなしてもらうことができます。

3、本人の所得が考慮されずに審査される。

審査では、配偶者と世帯主の所得だけが考慮されます。つまり、申請者が前職でたくさん稼いでいたとしても、その所得は審査の対象外となることです。配偶者や世帯主の所得が低いなら、特例免除の対象となります。

4、遡って支払いをすることも可能。

特例免除を受けた保険料は、10年までさかのぼって支払いをすることが可能となっています。つまり、一時的に無職となり支払うことができなくでも、後から保険料を追納することで、支払いを続けていたことと同じになります。また、支払いをした保険料は、年末調整や確定申告で所得税排除を受けることもできます。

特例免除の手続き方法

国民年金保険料免除申請書を日本年金機構のホームページからダウンロードします。その申請書をもれなく記入したものと、年金手帳、もしくは納付書などの基礎年金番号が確認できるものと、離職票などの失業を証明する書類、認印を持参し、住民が置いてある市町村役所の国民年金の窓口で申請手続きをすることができます。

税金の手続きも必要

退職時には年金の手続きに加え、税金の手続きもする必要があります。税金には「所得税」「住民税」「退職金」が関係してきます。しっかりと手続きをしないなら、払い過ぎた税金が戻ってこなかったり、余計な税金が請求されたりする場合があるので手続きをすることは必須です。では、それぞれの税金の手続き方法を確認してみましょう。

所得税

所得税は、国に納付する税金のことで、会社に勤めているなら毎月天引きされることで支払いをしています。前払い方式をしているので、年末に計算し調整することで戻ってくるのが一般的となっています。退職をして、年内に転職をしているなら、転職先が年末調整をしてくれるので問題はありません。

しかし、そのためにも前職で源泉徴収票や各種保険の排除証明書などを転職先に提出しておく必要があります。一方、退職しても年内に転職することができなかった場合は、自分で確定申告をする必要があります。源泉徴収票と各種保険の排除証明書などを準備し、税務署で申請書を記入し、手続きをすることができるでしょう。

住民税

住民税は、後払い式の納税となっています。そのため、過去の収入を基に住民税が計算されるので、退職して無収入だとしても、過去の収入分の住民税を支払わなければいけません。

退職金

退職金は、受け取るだけでも税金がかかります。税務署にある「退職所得の受給に関する申告書」を記入して会社に提出することで、会社側が源泉徴収をして税務署に納付してくれます。もしこの書類を提出しないなら、一律20.42%の源泉徴収がされるので注意しましょう。

このように退職後の税金も、年金同様手続きが必要となります。手続きをしないと損することが多いので、多少面倒と思えるような手続きでも将来損をするのは自分なので、怠ることなく行うようにしましょう。

まとめ

退職後でも年金に加入することは国民の義務です。年金の種別変更を個人でする必要がありますが、きちんとした手順で行うことは大切です。また、無収入で保険料を支払うことが難しい方を対象とした免除制度が整っています。もし納付することが難しいと感じるなら、そのような制度を活用してみることができるでしょう。年金の手続きに加え、税金の手続きも忘れないようにしましょう。

この記事が気に入ったらシェア
おすすめ記事
関連記事